乾癬について

乾癬(かんせん)は、比較的境目のはっきりした赤み(紅斑;こうはん)と表面に銀白色のかさぶた(鱗屑;りんせつ)を伴う皮膚の盛り上がり(浸潤;しんじゅん)を特徴とする慢性の皮膚疾患です。皮膚のかさぶたがポロポロと剥がれ落ちること(落屑;らくせつ)もあります。菌やウイルスなどによる感染症ではありませんので人から人にうつることは決してありません。

日本には50万人くらいの乾癬患者さんがいると推計されていますが1)、一般にはあまり知られていない病気です。なかなかまわりの人に相談できなかったり、理解してもらえなかったりなど、ひとりで悩み苦しんでいる患者さんも少なくありません。普段の生活にさえ困っている患者さんもいます。

乾癬には5つの病型があります。乾癬の約9割は「尋常性乾癬」です2)。「乾癬性関節炎(関節症性乾癬)」は尋常性乾癬の約15%に併発します。「乾癬性紅皮症」は乾癬の皮疹が全身の皮膚の80%以上に及ぶ病型です。「滴状乾癬」は、比較的若い方に多い病型で、細かな皮疹が全身に見られることがあります。「膿疱性乾癬(汎発型)」は「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」に基づく指定難病です。

出典:PS JAPAN(三雲社)


最近の研究では、乾癬患者は健常人と比較してメタボリック症候群、糖尿病、心血管疾患、炎症性腸疾患、ブドウ膜炎などの併存疾患(合併症)を持つ割合が高いといわれています。また、うつや不安などのこころの問題を抱える患者の割合も高いといわれています3)。多くの併存疾患は定期的なチェックを行うことで、重症化を防いだり、予防が可能だったりします。乾癬の状態をよい状態にしておくことも併存疾患のリスクを減らすことにつながります。

1. 照井正,他.臨床医薬2014;30(3):78-83
2. Takahashi H, et.al. J Dermatol 2011;38(12):1125-1129
3. Takeshita J, et.al. J Am Acad Dermatol 2017;76(3):377-390

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